2026年10月30日

「以前治療した歯が、またむし歯になってしまった」。そんな経験はありませんか。
詰め物や被せ物で形を戻しても、その歯が二度とむし歯にならないわけではありません。根津のみらい歯科では、今回の治療だけでなく、治療した歯をその先も使い続けることを大切にしています。
今回は、再治療を繰り返す「デンタルサイクル」と、セラミック治療を提案する理由をお伝えします。
デンタルサイクルとは?
むし歯を削って詰める。その周囲に再びむし歯ができ、詰め物を外して治療し直す。こうした再治療の繰り返しを、ここでは「デンタルサイクル」と呼びます。
再治療では、むし歯だけでなく、古い修復物を取り外すために歯を削る必要が生じることもあります。残る歯が少なくなり、むし歯が深く進行すれば、神経の治療や大きな被せ物が必要になる場合もあります。
必ずこの経過をたどるわけではありませんが、再治療をできるだけ減らすことは、ご自身の歯を守るための大切な目標です。参考:FDI世界歯科連盟の声明

治療した歯にできる「二次う蝕」
詰め物や被せ物の周囲にできるむし歯を「二次う蝕」といいます。
修復物と歯の境目の状態に加え、歯垢の付着、糖分をとる頻度、唾液など、複数の要因が関係します。そのため、詰め物を新しくするだけで、再発の原因がすべて解決するわけではありません。
修復物の適合を確認するとともに、なぜむし歯になったのかを考え、治療と予防を組み合わせることが重要です。参考:二次う蝕に関するレビュー
保険診療と自由診療で変わる、材料の選択肢
保険診療では、保険適用の範囲に沿って、修復物の材料や使用できる条件が定められています。歯を固定する接着剤・セメントにも、保険適用の範囲があります。
一方、自由診療では、保険適用の範囲に限らず、歯の状態に合わせてセラミックの種類や接着材料の組み合わせを検討できます。
ただし、保険診療でも接着性レジンセメントは使用されます。保険か自費かだけで接着の良し悪しや再発の有無が決まるわけではなく、材料の性質と適切な使い方が大切です。参考:厚生労働省・令和8年度歯科診療報酬改定資料
接着剤やセメントは、外から見えなくても、歯と修復物の境目を支える重要な材料です。同じ白い詰め物でも、どの素材をどのように固定するかまで含めて治療を考える必要があります。
セラミックと「接着」を一緒に考える
セラミック治療は、自然な色や形を再現できる修復方法の一つです。当院では、見た目とともに、歯との適合や噛み合わせ、残っている歯の保護を考えてご提案します。
特に大切なのが、歯と修復物をつなぐ「接着」です。歯に合った修復物を作り、使用する材料に応じて表面を処理し、唾液などの影響を抑えながら接着する。一つひとつの工程が、修復物を安定させるために重要になります。
セラミックにも種類があり、必要な処理や適した接着材料は同じではありません。残っている歯の量、修復する範囲、噛む力などを踏まえて、材料と治療方法を選ぶ必要があります。
また、歯の一部を覆うアンレーなど、修復する範囲に応じた方法を検討します。必要な強度を確保しながら、残せる歯を守る設計が大切です。
適した症例で、材料の選択から製作、接着までを丁寧に行うセラミック治療は、歯を長く使うことを目指すうえで検討したい選択肢です。
治療後の予防までが、歯を守る取り組みです
セラミック自体はむし歯になりませんが、周囲や内側に残るご自身の歯はむし歯になることがあります。欠け・割れ・脱離の可能性もあり、治療後の管理が欠かせません。参考:セラミック修復の長期成績に関するレビュー
フッ化物配合歯磨剤の使用、歯間の清掃、間食のとり方の見直しを続け、定期検診では歯と修復物の境目や噛み合わせを確認します。
また、今ある詰め物や被せ物に問題がなければ、一律に交換する必要はありません。補修や経過観察で歯を守れる場合もあります。
根津のみらい歯科では、お口の状態とご希望を伺い、保険診療も含めた選択肢をご説明します。「また同じ歯を治療するのが心配」という方は、これからの歯の守り方を一緒に考えていきましょう。
セラミック治療のご案内
セラミック治療は自由診療です。歯を必要な形に整え、製作した詰め物・被せ物を装着します。
- 修復物の費用:1歯55,000〜154,000円(税込。材料・修復形態によって異なります)
- 通院の目安:通常2〜3回、2〜4週間。歯の状態や前処置によって延びる場合があります。
- 主なリスク:歯を削る必要があり、治療後にしみる・痛むことがあります。欠け・割れ・脱離、二次う蝕が起こる可能性があります。
検査・土台・仮歯など、修復物以外に必要な処置の有無と費用は、個別の治療計画に応じてご案内します。